観察場所の概要
7月10日から14日までの5日間、北海道道東で野鳥観察旅行(鳥旅)を楽しんできました。この旅では、女満別空港から釧路空港まで、約500キロの道のりをレンタカーで巡りました。
10日 女満別空港〜小清水原生花園
11日 小清水原生花園〜野付半島
12日 野付半島〜春国岱
13日 明治公園〜落石クルーズ〜落石岬
14日 花咲車石〜釧路空港
11日は早朝から小清水原生花園で野鳥観察を行いました。早朝は野鳥たちが最も活発に活動する時間帯で、観察には最適です。
小清水原生花園はエゾスカシユリやノハナショウブが花開き、自然のお花畑を楽しむこともできます。遊歩道や木道が整備されているため、花と野鳥観察を同時に楽しめる素晴らしいスポットです
観察場所のイラストマップ
小清水原生花園では、JR釧路線原生花園駅を中心に2つの主要な観察エリアがあります。
A:駅前の原生花園エリア 国道244号線を渡った先に広大な原生花園が広がります。木道が約300m程あり、木道の先には野鳥観察デッキがあります。
B:駅の海側エリア 原生花園駅の海側に広がる草原広々とした遊歩道があります。遊歩道を歩きながらのんびりと野鳥観察ができます。
観察日の状況
日時:2024年7月10日 午前5時30分〜7時30分
天候:曇り、気温14℃
周辺環境の状況:野鳥観察に心を奪われる一方で、一面に広がるノハナショウブが咲き乱れる草原の美しさには、深い安らぎを感じます。
早朝の爽やかな空気と鳥のさえずり、そして自然の花々の美しさに魅了される瞬間は、まさに特別な体験です。
装備品:双眼鏡(kowa10X42)、野鳥図鑑(フィルードガイド日本の野鳥)、デジカメ(ニコン COOLPIX p950) ノート、ペン
観察できた鳥たち
シマセンニュウ、ホオアカ、アオジ、オオジュリン、ノビタキ、モズ、アマツバメ、アオサギ、ムクドリ、エゾセンニュウ(声)
以上10種類
シマセンニュウ
- 特徴や行動の詳細:夏鳥として北海道の平地の草原、湿地などに渡来します。草むらの中を動き回り、昆虫類、クモ類などを採食します。明るいところに出ることは少ないが、さえずる時は背丈の高い草や杭などの上に出てきます。大きさは16センチです。成鳥は頭からの上面が緑色がかった淡褐色で。眉班は白っぽい。喉から体下面は白っぽいく、胸から下腹部までの脇側は淡褐色。
ホオアカ
- 特徴や行動の詳細:昨日に引き続き、たくさんのホオアカを観察することができました。繁殖期のホオアカは草原を好み、灌木や草の先端で囀り、昆虫類やクモ類を食べます。大きさは16センチです。頬は赤褐色で、下面は白く、胸に黒と褐色の2本の横帯があります。
アオジ
- 特徴や行動の詳細:北海道では夏鳥です。繁殖期の雄のアオジが木の枝先にとまっていました。ゆっくりとしたテンポでさえずっています。アオジは繁殖期以外、薄暗い林道や灌木の茂みで生活しますが、繁殖期には草地などの明るいところにも出てきます。昆虫類、クモ類、草の種子を採食します。大きさは16センチです。背は緑灰色で黒い縦斑があり、腰は茶褐色です。夏羽では全体的に黄色が鮮やかになり、クチバシと目の周りが黒くなります。
オオジュリン
- 特徴や行動の詳細:撮影した写真を拡大すると、雄のオオジュリンが雌のオオジュリンに求愛給餌をしていました。求愛給餌を終えると、雄は直ぐに飛び立ち、次の餌を探しに出かけました。大きさは16センチです。雄の夏羽は黒い頭部と喉の間に白い頬線があります。翼は雨覆の赤褐色が目立ちます。腰は灰褐色、下面は白い。
ノビタキ
- 特徴や行動の詳細:夏鳥として本州中部の高原や北海道の低地の草原に渡来。渡りの時には本州以南の低地の畑や河原の草原にもいます。大きさは13センチです。雄の夏羽は頭から喉、後頭、背、翼、尾羽が黒く、翼には白い縦長の斑があります。胸は橙色。雌の夏羽は頭から背中側は黒っぽい茶色。翼には小さい白斑があります。喉から腹は汚れた白色で、胸は雄より淡い橙色。
モズ
アマツバメ
- 特徴や行動の詳細:夏鳥として渡来。高山や海岸の断崖に営巣し、その近くの上空を飛び回ります。巣に帰った時以外はとまることはありません。大きさはL19センチ、W43センチです。翼は長く鎌形。ハリオマツバメよりほっそりとした体型。
印象的だった場面
- 昨日は観察できなかったシマセンニュウをじっくり観察できました。シマセンニュウの伸びやかなさえずりが早朝の草原に響き渡っていました。負けじとエゾセンニュウのさえずりも何度もきこえましたが、姿を見ることはできませんでした。
今回の観察で学んだこと
- 5時30分から野鳥観察を始めましたが、もう少し早くてもよかった気がします。可能なら日の出前から現地にいて、日の出から野鳥観察した方が、確実にたくさんの鳥たちに出会えます。